タイの文化(ソンクラン水掛け祭り)のお話 
                                2005年4月吉日 
【いきなりコーヒーブレイク】
 ちょっとローカルなお話から、タイは4月13−15日がお正月で
 ソンクランと言います。
 
 今回のソンクラン(タイ正月)にSさんの会社の社長が水掛け祭
 りのリゾートを兼ねて来タイしました。

 社長曰く『山梨県には、お釈迦様の誕生日に、仏像へ甘茶をか
 ける「甘茶祭り」があり、子供の頃はこの祭りが楽しみであった、
 きっとタイのソンクランと同じ起源だと思う』

 と仰られました。さすが社長さま、ウンチクが深〜い。Sさん山梨
 県出身でないので甘茶祭り知らなかった。

 Sさん後学のために調べて見ますと、ソンクランも甘茶祭りもどう
 も起源は同じ様です。

 元々、タイのソンクランもお祭りと言うより、目上の方やお釈迦様
 に感謝して、人には手のひらを合わせた両手に、水をかけると言
 うか注ぎ祝福することから始まり、仏像もしかりの風習でございま
 した。

 ちなみにタイの結婚式も、新郎新婦の両手に水を注ぎ祝福する
 風習もあり、タイ語では『ロット・ナーム』と言います。
 これもまた同じ起こり様でございます。手のひらを合わせた両手
 に水を注ぐ、のが祭りの原型です。

【最近の水掛祭り】
 本来はお釈迦様や大人に水を注ぎ祝福することから始まった祭
 りも、今は様変わりし、ピックアップトラックに水桶、ドラム缶を積
 み込み、ヒシャク、桶、水鉄砲等で、水をぶっかける過激なお祭り
 に変わって来ております。

 道ばたには、タンクローリー、水掛け用のバケツ、ヒシャク、水鉄
 砲、ベビーパウダー、氷売りが軒を並べます。下の写真は、バン
 セーンビーチへ入る前の国道の写真です。

 

 子供も参加するソンクラン水掛(国道で)       
 パウダーでデロデロになった顔、顔

 水タンクには氷を入れて冷水としたり、パウダーを入れデロデロ
 にしたりと、年々過激の一途となっておりますので、バンコク市内
 は水掛けは基本的に禁止、ソイという袋小路で細々としております。

 

 酔っぱらって道ばたで踊る人達  タンクローリーでの水売り

 一方都会を離れ地方で、水掛けで有名な場所は、Sさんが住
 んでいるチョンブリ県のバンセーンビーチ。

 この度、Sさんも社長も水掛け参加のためこのビーチのホテル
 にご宿泊したほど有名。
 イベントとして、ビーチを利用した『砂の造詣=砂版の札幌雪
 祭り』、『ミス・ソンクラン選抜』等のありました。



 (黒い下着が透けて見える程、水をかぶったバイクの女性)

 いつもなら10分で通り抜けられる、片道4車線の国道も、この時
 は約1時間近くの時間を要した。

 タイ全国的には、今回のソンクランで、死者350名、怪我人1万
 人を越える、女性へのセクハラが多数とも言われる結果と成って
 しまいましたが、本来の水を注いで祝福する心を忘れぬお祭りに
 して行っていただきたいと心から思うSさんで、ございました。


 いらっしゃいませ、タイランド。